【生成AIの教科書⑦】情報整理 — Notion(+AI)でメモ・タスク・社内の知識をまとめる
生成AIの教科書、第7章です。前回までは、文章・調べ物・資料づくり・Excelと、AIに仕事を「任せる」側を見てきました。今回は逆——「ためる・整える」側、情報整理の話です。会社で「AI活用よろしく」と任されたとき、意外と困るのが、メモ・タスク・社内の知識が、あちこちのアプリに散らかっていること。これを一つにまとめる定番ツールがNotionです。横文字で構えてしまいそうですが、中身はメモ帳・Excel・社内wikiが合体しただけ。しかも今は、書いた文章をAIが要約・整形までしてくれます。専門用語ぬきで、画面のどこを押すかまで手順で全部お見せします。
このメモを「要点・決定事項・宿題」で整理して
要点
新商品の試食会は 6/15 開催で確定。販促はSNSとPOPで進行
決定事項
初回の発注量は 1,500個。チラシは 6/10 までに全店配布
宿題
山田: SNS投稿案を3本(6/8まで)
鈴木: POPデザイン入稿(6/9まで)
まず結論
Notionは、メモ・タスク・社内wikiを一か所にまとめられる万能ノートです。基本はページ(自由なメモ)とデータベース(表)の2つだけ。書いたメモは内蔵AIで要約・整形できます。タスクは表で管理、社内ナレッジはwikiとして整理。1か月でAI活用の情報基盤が整います。
5 つの視点で、ぜんぶ具体に。
知識 → 手順 → 道具 → 景色 → 次の一歩。読みたいところから。
そもそも、Notionって何ができるツール?
Notionは、メモ・タスク・データベース・社内wikiを一つにまとめられる万能ノートです。ExcelとWordとメモ帳が合体した、と思ってもらえれば。仕事の情報をあちこちのアプリに散らかさず、ここを開けば全部ある状態を作れます。最近はAIも内蔵されて、書いたメモをすぐ要約してくれるようになりました。
「メモはApple純正のメモ帳、タスクはGoogleカレンダー、社内マニュアルはWord、議事録はEvernote」。よくある散らかり方ですよね。何か探すたびに、アプリを行ったり来たり。
Notion(ノーション)は、その散らかりを一つにまとめるためのツールです。横文字でちょっと身構えるんですが、中身はとてもシンプル。メモ帳・Excel・社内wikiが、ひとつのアプリの中に同居している、と思ってください。
たとえるなら、引き出しがいっぱいある書斎です。引き出しのラベルは自分で決められて、書類でも、表でも、付箋でも、なんでも入る。そして、入れた中身をAIに「3行で要約して」とお願いできる。これが今のNotionです。
料金は、個人なら無料プランで充分使えます。会社で使う場合も、月1,000円台のプランから始められます。スマホ・PC・タブレットで同期されるので、移動中にメモを書いて、戻ったらPCで仕上げる、という流れも自然にできます。
この章では、まず1ページ作るところから始めて、タスク管理・Notion AI・社内wikiまで、画面のどこを押すかつきで順番にお見せしますね。
図解
情報整理は「置き場」ではなく「流れ」で考える
Notionやメモアプリは、入れる場所より更新される流れが大事です。
- 01集めるメモ、URL、議事録を一箇所へ
- 02分ける案件、顧客、学びに分類
- 03要約AIで3行に圧縮する
- 04見直す週1回だけ更新する
「ページ」と「データベース」って、何が違うの?
Notionの中身は、ページ(自由なメモ)とデータベース(表)の2種類だけ。ページは1枚のWord、データベースはExcelの表、と思ってください。アイデアメモはページ、タスク管理や顧客リストはデータベース。この使い分けが分かれば、Notionの8割は理解できたも同然です。
Notionには、いろんな機能がありますが、本質は2つだけです。「ページ」と「データベース」。これさえ押さえれば、迷子になりません。
ページは、白紙のWord1枚。文章でも、画像でも、箇条書きでも、なんでも自由に書ける場所です。アイデアメモ、議事録、ブログ下書きなど、「決まった形がないもの」はページに書きます。
データベースは、Excelの表。1行に1件のデータが入り、列ごとに項目を決めて整理できます。タスク表、顧客リスト、商品一覧など、「同じ形のものをたくさん並べたい」ときに使います。
あるあるなのが、最初にこれを混同して「タスクをページにダラダラ書く」パターン。これだと検索もフィルタも効かず、すぐ破綻します。形が同じものはデータベース、と覚えてください。
もう一つだけコツを。データベースの中身を開くと、それは1枚のページになっています。つまり「ページの集まり=データベース」という入れ子構造。これが分かると、設計がぐっと楽になります。
まず最初は、何から作り始めればいい?
最初に作るのは、自分用の「メモページ」1枚です。①左サイドバーの「+ 新規ページ」を押す ②タイトルに「自分メモ」と入れる ③本文に今日の予定や思いつきを書く。これだけ。難しい設定は後回しでOK。まずは1ページ書いて、Wordみたいに使える感覚をつかむのが、いちばんの近道です。
Notionに登録したら、最初は機能の多さに圧倒されます。テンプレ、ブロック、データベース…横文字だらけ。でも、気にしないで大丈夫。最初は1ページ書くだけで充分です。
①左のサイドバー(画面の左側に並ぶメニュー)の中に「+ 新規ページ」というボタンがあります。ここを押す。
②タイトル欄に「自分メモ」とか「2026年6月メモ」とか、なんでもいいので名前をつける。
③本文に、今日の予定、思いつき、買い物リスト、なんでも書いてみる。Enterで改行、文字を選択するとメニューが出てきて、太字や見出しにできます。
ここでよくつまずくのが「/(スラッシュ)」を押すと出てくるメニューです。これはNotionの便利機能の入り口で、「/見出し1」と打つと見出しが入る、「/箇条書き」で箇条書き、という具合。最初は無理に使わなくていいです。Wordみたいに、普通に文章を書くだけでOK。
1ページ書いたら、それをスマホアプリでも開いてみてください。同じ内容がそのまま見えるはずです。移動中もメモが続けられる…この感覚をつかむのが、最初のゴールです。
図解
AIで整理する前に決める4項目
情報が散らかる原因は、分類ルールがないことです。
- 01保存先どこに集めるか
- 02名前タイトルの付け方
- 03要約何行で残すか
- 04期限いつ見直すか
タスク管理は、どう作ればいい?
タスク管理は、データベースで作ります。①「+ 新規ページ」→「テーブル」を選ぶ ②列に「タスク名」「期限」「ステータス」を入れる ③1行に1タスクずつ書く。これだけで、Excelみたいなタスク表ができあがります。フィルタやソートも数クリックで効くので、付箋やメモ帳より見やすいですよ。
ここからが、Notionらしい使い方です。タスク管理を、データベース(表形式)で作ってみます。
①さっきと同じ「+ 新規ページ」で新しいページを作り、本文で「/テーブル」と入力して「テーブルビュー」を選びます。画面に「テーブル」の選択肢が最初から見えていれば、それを押してもOK。
②空っぽの表が出てきます。列の名前(ヘッダー)を、自分の好きな項目に変えます。最低限おすすめは3つ。「タスク名」「期限」「ステータス」。ステータスの列は、列の上をクリックして「タイプ」を「ステータス」に変えると、未着手・進行中・完了のタグが最初から入っています。
③1行に1タスクずつ書いていく。新しいタスクは、表の下にある「+ 新規」を押すと、1行追加されます。
ここまでで、もうExcelみたいなタスク表になっています。さらに便利なのが、右上の「フィルタ」ボタン。「ステータス=未着手」だけを表示、みたいな絞り込みが、ワンクリックでできます。
あるあるですが、最初から完璧な表を作ろうとすると挫折します。まずは3列だけ。使いながら「あ、優先度の列も欲しいな」と思ったら、後から足せばOK。育てていく感覚で大丈夫です。
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Notion AIに、要約や整形を頼むには?
Notion AIは、書いた文章を要約・整形・翻訳してくれる、内蔵のアシスタントです。①テキストを選択 ②表示される「AIに依頼」を押す ③「3行で要約して」「箇条書きに直して」と日本語で頼む。これだけ。議事録の整理やメモのまとめなど、毎日の片付け作業がぐっと楽になります。
ここからが、AIの教科書らしい使い方です。Notionには、ChatGPTのようなAIが最初から組み込まれています。「Notion AI」と呼ばれていて、書いた文章にその場で要約や整形を頼めます。
使い方はシンプルです。①ページの中で、AIに何かしてほしい文章を選択する(マウスでドラッグして青く反転させる)。
②選択すると、文字の上に小さなメニューが出ます。その中に「AIに依頼」というボタンがあるので、それを押す。
③白い入力欄が開くので、日本語でお願い文を入れる。コピペで使える例を3つ載せておきます。
【コピペ用プロンプト例】 ・「3行で要約してください」(会議メモを短くしたいとき) ・「箇条書きに直してください」(ダラダラ書いた文をスッキリさせたいとき) ・「丁寧な口調のメール本文に書き直してください」(メモをそのままお客さんに送りたいとき)
Notion AIは、無料プランだと1人あたり20回ほど「お試し」ができます(使い切りで、毎月は回復しません)。本格的に使い続けるなら、AI込みのビジネスプラン(1人あたり月3,000円前後・年払い)への切り替えが必要です。料金は変わりやすいので、公式の料金ページで最新を確認してください。まずはお試し枠で、会議メモの3行要約を体験してみてくださいね。
社内wikiやFAQは、どう作る?
社内wikiは、Notionの「チームスペース」に作ります。①サイドバーの「チームスペース」横の+を押す ②トップページでwiki系テンプレを選ぶ ③カテゴリごとにページを足していく。FAQはトグルブロック(▶を押すと開閉)を使うと見やすいです。社内マニュアルが、検索できる本になるイメージですね。
個人で慣れてきたら、次は社内の知識をまとめる番です。Word の社内マニュアルや、紙のファイルに眠っているノウハウを、検索できる形にしていきます。Notion ではこれを「wiki」と呼びます。
①サイドバーの「チームスペース」という見出しの右にある+ボタンを押して、スペースの名前(例:「うちの会社wiki」)をつける。
②できたトップページで右上の「テンプレート」を開き、wiki系のテンプレ(「会社Wiki」など)を選びます。すると、目次・カテゴリつきの骨組みが、一発で用意されます。すでにあるページをwikiにしたいときは、ページ右上の「…」→「Wikiに変換」でもOKです。
③カテゴリごとに、ページを足していきます。たとえば「経理」「総務」「営業」みたいに、部署や業務ごとに親ページを作り、その中にマニュアルや手順書をぶら下げていく。
FAQを作るときは、「トグルブロック」が便利です。本文中で「/(スラッシュ)」を押して「トグル」と選ぶと、▶マークが出ます。質問を▶の隣に書き、開いた中に答えを書く。こうすると、画面が質問だけスッキリ並んで、押すと答えが出る、という見やすいFAQができます。
ここまで作ると、社内の「あの人に聞かないと分からない」が、検索ボックスから引ける本になります。1か月続けてもらえれば、もう紙の手順書には戻れない…そんな景色が見えてきますよ。
次の一歩は、何から始める?
今日からの一歩は、たった一つです。今週中に、自分用のメモページを1枚だけ作って、3日続けて書いてみてください。たったそれだけで、Notionの感覚はつかめるはずです。次の第8章では、AIで自分の仕事そのものを見直す、業務の棚卸しに進みます。更新はメルマガでお知らせしますね。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。Notionの全体像、なんとなくつかめてきたでしょうか。
頭で覚えるより、一度自分の手で触ってみるのが、いちばん早いです。難しいことはしなくて大丈夫。
今週、自分用のメモページを1枚作って、3日続けて書いてみてください。買い物リストでも、今日の振り返りでも、なんでもOK。3日書いたら、その中の1ページを選んで、Notion AIに「3行で要約して」と頼んでみる。これで、メモ→AI整理の流れが、体で覚えられます。
余裕があれば、同じNotionのアカウントで使える別アプリ「Notionカレンダー」を入れてみてください。Googleカレンダーの予定を、Notionのメモと並べて見られるようになります。Slackとつなぐと、ページの更新通知をSlackで受け取ることもできます。ただ、最初は無理しなくて大丈夫。まず1ページ、続けて書くこと。それが基礎になります。
次の第8章では、AIで自分の仕事そのものを見直す——「業務の棚卸し」に進みます。Notionで整理した情報をベースに、どこにAIをはめ込むかを考える、実践寄りの回です。更新はメルマガでお知らせしますね。
③ 道具
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著者プロフィール

MANTA / 岩崎 正宏
映像とデザインで「伝わる」をカタチに。
中堅飲食グループの広報・マーケをしながら、UNLEASH TALENT で映像制作とデザインを手がけています。大事にしているのは「伝わるか」。見た目のこだわりも、AIを使った効率化も、ぜんぶ"伝える"ための道具です。YouTube(@MantaTV)、長福寺の次期住職、4歳の娘の父——いろんな顔で、現場で本当に効いたことだけを書いています。
